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2018年8月6日月曜日

海外プロポ Taranis Q X7Sを日本で合法に使用する

ドローンを飛ばし始めたときからずっとプロポにはTurnigyの9XR PRO(これも海外プロポです)を使ってきたのですが、定期的に電源スイッチが固着したりして電源が入らなくなるのに悩まされていました。

先日、また9XR PROの電源が入らなくなったので、良い機会だと思い、Taranis Q X7Sを購入しました!



9XR PROの頃からファームウェアにはOpen TXを使っていてとても便利なので、それに対応したプロポの中で候補を探していました。といっても、OpenTXが対応している新しいプロポはFrskyのTaranisかHorusしかなく、その中でお手頃価格で買えるものとなると結構数が絞られてきます。その中で、磁気式のジンバルが面白そうだったのでこの機種にしました。
※ジンバル単体でも購入できるので、X7などのプロポを購入してジンバルを交換しても良かったのですが、見た目が気に入ったのでX7Sにしました

ところが、このプロポは技適を通っておらず、そのまま日本で使った場合には電波法違反になってしまいます。

※電波法違反のプロポを使用した場合、事故が発生したときにラジコン保険が下りない可能性があります

そこで、Taranis Q X7Sを日本で合法で使用するために、以下の作業を行いました。

  • アンテナの取り外し
  • 技適取得済みの外部送信モジュールを装着
  • 外部送信モジュールを使用するように設定

アンテナの取り外し


まず、バッテリと外部送信モジュール用の蓋を外したら、ネジを4つ外して裏蓋を開けます。



※詳細な分解方法はこの動画などが参考になると思います

裏蓋を開けたらアンテナの配線を外し、


アンテナを筐体から外します。



設定からInternal RFを無効にすることもできるので、アンテナを無理に外さなくても良いと思います。
※かなり固いので、もし外す場合は筐体を割らないように注意してください

ラジオペンチを2本使って、筐体ごと挟んでアンテナの根本押し込むようにすると外れやすいかもしれません。

ついでに、必要であればジンバルのフィーリングの調整も行います。Taranis Q X7Sはデフォルトではスロットルスティックを動かすとカチカチとクリック感があるので、それが不要な場合はこのネジを少し緩めます。



隣のネジで摩擦も調整できるので、好みの硬さに合わせます。

技適取得済みの外部送信モジュールを装着


配線を挟まないように裏蓋を戻したら、技適マークがついた送信機モジュールをはめ込みます。


この外部送信モジュールはWorld RCから購入したFrsky D8Tです。

JR PROPOに対応したものであれば使えると思いますが、もうあまり取り扱っている店舗はないかもしれませんね...
合法で使用する上で一番難易度が高いのが、この外部通信モジュールの入手かもしれません…

外部送信モジュールを使用するように設定


次に、メインスイッチを長押しして起動します。

これ、短く押すと一瞬だけ電源が入って落ちるように見えるので、買った直後は何が起きているのかわからず困りました。

  • 長押しで起動、長押しでシャットダウン
  • ヨーとロールのトリム内側にして短押しでファームウェア書き込みモードで起動

のようです。

プロポが起動したら、オプションボタンを短押しして、Page 2の設定から

Internal RFOFF
External RFPPM

にします。使用する外部送信モジュールによって、PPM以外のモードを選択しても良いと思います。
※External RFを有効にした時点でモジュールへの電源供給が行われるようです





この設定はモデルごとにする必要があるので、新規にモデルを作った際には忘れずに変更する必要があります。

ここまでで、Taranis Q X7Sを合法で使用するために必要な作業は終わりです。

おまけ1 - ファームウェアの更新とmicro SDのセットアップ


とりあえずファームウェアは最新のものに更新しておきます。また、micro SDカードを用意して必要なデータを書き込むと、プロポがしゃべるようになるので、そちらの設定も行います。

ファームウェアの更新はOpenTX Companionから行うので、まずは自分のOSで動作するOpenTX Companionをインストールします。

UbuntuならLaunchpadからamd64のパッケージをダウンロードしてインストール して、

companion22

で起動します。
※Write Firmwareの前に必ずRead Firmwareして、今のファームウェアのバックアップを取っておきましょう

microSDカードに書き込んで、Taranis Q X7Sの下面についているスロットに入れればOKです。

おまけ2 - FPVシミュレータでTaranis Q X7Sを使用する


Taranis Q X7Sの大きなメリットとして、USBでPCに接続するとジョイスティックとして使うことができるというものがあります。


9XR PROではこの機能がなく、今までシミュレータでプロポを使うときにはTrainer信号を変換するUSBアダプタ経由でPCに接続していたのですが、Taranis Q X7Sではその煩わしさから開放されます!

USBコントローラーでプレイできるクアドコプターのシミュレータの中で、安価で楽しめるものの筆頭にFPV Freeriderがあると思います。
FPV FreeriderでTaranis Q X7Sを使用する際には、プロポ側で設定を変更しないとController Calibrationがうまくいかないので注意が必要です。

まず、プロポ側に適当なモデルを作ったらRFをOFFにして、


カーブの設定で値が50 - 100にマップされるようなものを作ったら、


それをすべてのミキサーの出力に割り当てます。


これで、すべてのスティックの値が、50から100にマップされます。
※ミキサーをひとつずつ開いて、オフセットとウェイトを50に変更しても大丈夫です。
※詳細な設定については、この動画が詳しいです



このモデルを使用してFPV Freeriderをプレイすれば、きちんとUSB Calibrationができるようになります。FPV Freeriderで実際にFPVでプレイすると、こんな感じになります。


※残念ながら、まだ全然うまくないです…

とてもリアルでおすすめですし、カメラ画角等も自分の(実際の)機体に合わせて変更することができるので練習に役立ちます!

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